物語の書き出し・クライマックス「のみ」を365本書いてみようという試み
「ごめんなさい。あなたとはつきあえません」
俺の36連敗が確定した瞬間であった。
彼女は脇目もふらず俺の横を抜けて、出口へダッシュして店から出て行ってしまった。後に残されたのは、彼女の口紅がほんのりとついた、口をつけただけのティーカップ。そして、レシートが。
「GYIIIIIIIIIIIIIIIッ!!」
俺がそのカップを手に取ろうとした時を狙ったかのように、俺の真後ろで十数人の全身タイツ姿の怪しげな一団が、奇声と共に立ち上がった。
「GYIIIッ!」
まるで特撮ドラマの戦闘員のような、いや、戦闘員そのものがそこにいた。
俺が頭を抱える前に、戦闘員に輪をかけて怪しい人物が立ち上がった。
「おーっほっほっほっほっほっほっほっ! それごらんなさい。あなたにあのような小娘は相応しくないのです。たかが怪人の十や二十くらいで逃げ出すとは、世界の支配者の配偶者の資格などありはしないのです」
「GYIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIッ!!」
「うるさいっ!」
俺が立ち上がって奴らを怒鳴りつけると、店の人が俺をぎろっと睨みつけた。
なんで俺を睨むんだ。いや、わからなくもないけど。
なにしろ目の前に立っている女性は、ボンデージ姿そのものにとげとげした装飾品を全身にまとっているのだ。いくらどう見てもGカップはありそうな巨乳の美女とは言え、関わり合いになりたいと思う人間などいるはずもない。
実際には何人か声をかけてきた好き者もいたけど、すぐに戦闘員に掠われてどこかに連れて行かれてしまった。その後、戦闘員が増えているから……ちょっと想像したくないことが起きているような気がする。
「さあ、我々と共に世界征服を!」
そう。俺には、世界征服を企む秘密結社の一団が取り憑いているのだ……。
俺の36連敗が確定した瞬間であった。
彼女は脇目もふらず俺の横を抜けて、出口へダッシュして店から出て行ってしまった。後に残されたのは、彼女の口紅がほんのりとついた、口をつけただけのティーカップ。そして、レシートが。
「GYIIIIIIIIIIIIIIIッ!!」
俺がそのカップを手に取ろうとした時を狙ったかのように、俺の真後ろで十数人の全身タイツ姿の怪しげな一団が、奇声と共に立ち上がった。
「GYIIIッ!」
まるで特撮ドラマの戦闘員のような、いや、戦闘員そのものがそこにいた。
俺が頭を抱える前に、戦闘員に輪をかけて怪しい人物が立ち上がった。
「おーっほっほっほっほっほっほっほっ! それごらんなさい。あなたにあのような小娘は相応しくないのです。たかが怪人の十や二十くらいで逃げ出すとは、世界の支配者の配偶者の資格などありはしないのです」
「GYIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIッ!!」
「うるさいっ!」
俺が立ち上がって奴らを怒鳴りつけると、店の人が俺をぎろっと睨みつけた。
なんで俺を睨むんだ。いや、わからなくもないけど。
なにしろ目の前に立っている女性は、ボンデージ姿そのものにとげとげした装飾品を全身にまとっているのだ。いくらどう見てもGカップはありそうな巨乳の美女とは言え、関わり合いになりたいと思う人間などいるはずもない。
実際には何人か声をかけてきた好き者もいたけど、すぐに戦闘員に掠われてどこかに連れて行かれてしまった。その後、戦闘員が増えているから……ちょっと想像したくないことが起きているような気がする。
「さあ、我々と共に世界征服を!」
そう。俺には、世界征服を企む秘密結社の一団が取り憑いているのだ……。
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