物語の書き出し・クライマックス「のみ」を365本書いてみようという試み
今年の夏も暑かった。
多くの者が、照りつける太陽を恨んだ。あまりの暑さに外出する者も減り、海やプールに出かける客も減るまでにいたるとなれば、これは異常としか言いようがない。最高気温が日本各地で40度を越え、新記録を次々と塗り替えていった。
その日も、また暑かった。
今日一日にかく汗の量を考えるだけで憂鬱になりそうになる男の顔に、冷たい感触がした。
何だろうと手を当ててみるが、何もない。
気のせいかと歩き始めた彼に、今度は続け様に冷たい欠片が露出した肌に付着した。
「雪だ……」
夏に雪が降る。ありえないことだ。
真夏の晴天の中を、雪が舞っていた。
そして――これが世界の「終わりの始まり」だった。
多くの者が、照りつける太陽を恨んだ。あまりの暑さに外出する者も減り、海やプールに出かける客も減るまでにいたるとなれば、これは異常としか言いようがない。最高気温が日本各地で40度を越え、新記録を次々と塗り替えていった。
その日も、また暑かった。
今日一日にかく汗の量を考えるだけで憂鬱になりそうになる男の顔に、冷たい感触がした。
何だろうと手を当ててみるが、何もない。
気のせいかと歩き始めた彼に、今度は続け様に冷たい欠片が露出した肌に付着した。
「雪だ……」
夏に雪が降る。ありえないことだ。
真夏の晴天の中を、雪が舞っていた。
そして――これが世界の「終わりの始まり」だった。
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